Aさんの存在に教えていただいたこと

Aさんに会った。
いつも受容的な態度で話を聞いてくださる。
今まではお互いの立場を念頭に置いて接していた。
今回は、その時はそれ程自覚していなかったが、立場・役割や時間の区切りという枠組みに対する意識が、抑制気味だったように思う。
その結果、心が洗われるような、爽やかな気持ちになる時間を過ごさせていただいた。
その会合から、時間は飛ぶ。
先ほど、瞑想において何を修するか気持ちが定まらなかったので、Aさんに対する心の在り方を観察してみた。
以前であれば、今回のような経験をした後、お会いした相手を思い出すと、煩悩が強く意識された。
今は、戒めとブッダの徳が強力に心を守ってくださるので、ある種の感情のうち、煩悩に属する成分が分離・抑制されて、その感情の純粋な成分のみが強く発露しているように観察された。
Aさんを、隔てのない心で思い浮かべ、幸せを願うことができ、これが慈しみの心の一つの在り方ではないかと思った。
そのような在り方になった時、体の力が自然に抜けて、姿勢に対する感覚が繊細になった。
心の滞りも柔らかくなったように感じた。
今はこれを慈しみの心であると捉えて、強め、広げて行こうと思った。
Aさんと、この道を示してくださった方々に敬意と感謝を捧げる。